ヒールオゾンによる修復

これを修復と呼べるかは判りませんが、一応記載しておきます。

先ほど虫歯の種類について、C0やC1といった比較的軽度の虫歯は自己修復が可能かもしれないと書きました。

この自己修復、再石灰化に焦点を当て、できる限り削らないことを目指す治療のひとつに「ヒールオゾン」があります。

オゾンは猛毒だが、殺菌力がある

オゾン層で有名なオゾンですが、実は人体には猛毒です。

経口で大量に吸い込むと、あっという間に中毒に至ります。

しかし、微量であっても殺菌力はありますから、こうした初期虫歯に当てることで、う蝕の進行を止め、菌を死滅させることができるのです。

何もしない、ただ当てるだけ

歯ブラシの先にカプセルが付いたような機械がヒールオゾンです。

対象の歯を囲うようにフィルターが付いており、これで対象の歯を完全に囲んで、オゾンをわずかな時間あて、殺菌します。

歯に直接触れないため、痛くありません。

オゾンも微量ですから、人体にまず影響はありません。

殺菌してう蝕が死滅した状態で、口腔ケアをしっかりとして保つことで、再石灰化を促進し、歯を健常に保てるというわけです。

極めて実施機関が少なく、保険適応外

問題は、極めて実施している機関が少ないことです。

一昔前に歯科医が大量に増え、歯科医院が乱立する現象が起こりました。

この一件で歯科医は現在、コンビニ化しています。

どの歯科医もカツカツでやっているのに、ヒールオゾンという機械は極めて高いのが特徴なのです。

また、保険適応外のため、安くても数万円はするなど、非常に高価な治療といえます。

しかし、歯のことを考えれば、極めて理にかなった治療であり、こうした治療がスタンダードとならない日本の歯科治療に疑問が残ります。
(いろいろ難しいとは思いますが・・・)

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