レーザー治療による修復
レーザーというと、なんだか歯や歯茎を焼き払ってしまいそうで恐ろしいイメージがあります。
歯周病におけるレーザー治療とは、その歯肉の形状を元に戻すために使うものです。
歯肉炎で腫れた歯茎を元に戻す
歯肉炎では歯茎が腫れてしまうといった話をしてきました。
しかし、非常に慢性化した歯肉炎や歯周炎になってくると、歯茎が肥大したまま元に戻ってくれないことがあります。
そこで、そうした肥大した部分の炎症を沈静化させ、歯に対する理想的な歯茎の形を作るうえで、レーザー治療というものが発達してきました。
クリームを塗り、レーザーで歯と歯茎の境界をつくる
やけど防止の薬用クリームを塗った後で、歯と歯茎の表面をなぞるようにレーザーを当てていき、肥大化した歯茎があれば、これで抑えることができます。
やや出血などが予想されるものの、短期間で非常に理想的な状態へと持っていける(歯周ポケットをなくすことが可能)なので、合理的といえるでしょう。
また、歯肉の切開も基本的にはありませんから、侵襲の意味でも安心です。
やはり費用が高いこと、実施施設が少ないことが問題
やはりネックは保険適応外のため、非常に高額な治療となることです。
歯科医によりますが、おおよそ10万から20万程度はかかるといわれているため、なかなか敷居が高いといえます。
ただ、中には安価で行っている良心的なところもあるので、探してみると良いでしょう。
フラップ術との併用
近年、フラップ術の際にレーザー治療を併用することが、保険適応内でできるようになりました。
まだまだ、適応は限られていますが、少しでも患者へ負担が少なく治療が終わるのは良いことですね。